~ 回想と 感謝と ~
2022年6月12日、当会は起ち上げ初会合から満20年を迎えました。
あらためまして、これまでお世話になりました全ての皆さまに、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
2002年6月12日、知的障がい者の生活寮(グループホーム)に、「2001年 ボランティア国際年」の事業をともに創ったメンバーが集いました。当時は NPO の勃興期。しかし支援費制度や障害者自立支援法施行前であり、制度ではなくボランティアの心意気に拠って障がい者福祉の分野を中心に活動が動いておりました。だからこそ、かえって自由で果断な気風の中、寮長の計らいで同寮の共同部屋にて夜間の実行委員会を重ねました。
爾来20年。皆さまに支えられながら何とか活動を続け、「いたばし協働・市民フォーラム」は20回、「公開討論会」は15回、「板橋地域政策勉強会」142回、「地域入門講座」13回、「調査研究」8度、「政策提案」11度、「ブックレット」は10部を世に送り、その他地域行事への参加・協力など、力及ばずながら行ってまいりました。
当会の歩んだ20年を振り返りますと、前半の10年は「ボランティア・NPOの活動促進・認知向上」「区民参加」「行財政改革」、後半の10年は東日本大震災や人口減少、コロナ禍もあり「危機管理」「プロモーション」「格差・貧困」といったテーマ設定の傾向にあり、運動的には、前半は「変える」「進める」、後半は「防ぐ」「守る・護る」、結果的にそんな取り組みに収斂されていると感じます。
そして20年目の本日、若者支援に取り組む団体の方の話を聴きました。生きづらい社会、貧困や心のつながりが希薄化する中で「若者支援」が必要とされる世の中。見えにくいものの極めてリアルな困難であり、20年前には顕在化していない問題が拡大あるいは新たに生まれていることを実感させられました。
「不易流行」。課題設定は時代に応じて変えつつ、20年前の発会の精神、すなわち「民間としての自主性・開拓性」「地域・社会は、私たちが自らの手でよりよいものとする」「各分野・各セクターに横串を貫く普遍的な取り組み」。この思いは不変のものでもあります。そして仕組みや制度の前に、必ず「ひと」がいて、「ひと」が会い、「ひと」が動くことによってしか課題は解決しないというのも20年で学んだ真実です。
『やる気 世直し 手弁当』。当会のその原点を、何度でも、何回でも刻みながら、これからも創意工夫で一つ一つ、一回一回、丁寧な活動を積み重ねてゆきたい、あらためてそう思います。
10年前「10周年にあたり」の文章の中で、10周年は「10集念」と標しました。省みて、この20周年は「20執燃」。こだわりつつ静かな燃焼を持続するこころざし。引き続きそんな想いを大切に、横風、向かい風であってもこの板橋で漸進してゆきたいと思います。
本文章を目にしてくださった皆さまには、この先もご支援ならびにご協力をいただければ幸甚です。
20年間の感謝の辞にかえつつ、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
2022年 6月 12日
板橋フォーラム実行委員会